2020年12月12日

米海兵隊が小型水陸両用艇を開発へ

 military.comによれば、海兵隊員75人を海から海岸へ真っ直ぐに運べる米海軍の新しい戦闘艦は、中国沖の第一列島線(the first chain of islands)の中と周辺で活動するでしょう。

 今週発表された新しい海軍の建造計画は、海兵隊員75人を輸送できる10隻の軽水陸両用艇(light amphibious warship)を要求します。この船は通常配備される海兵隊遠征部隊の両用即応グループ(amphibious ready group)から独立して活動するでしょう。

 そのかわりに、軽水陸両用艇はおそらくは海軍の戦隊指揮官の指揮下で、両用即応グループを拡大するだろうと当局者は木曜日に記者へいいました。

 艇は日本と韓国の付近からベトナムへと向けて下って伸びて南・東シナ海に散る列島、第一列島線として知られるものの周辺を迅速に移動するように設計され、新しい海兵沿岸連隊(Marine littoral regiment)を運ぶでしょう。ハワイで試験された連隊は、歩兵、補給、対空要員を含みます。

 「(米インド太平洋司令部で)前方展開され、今夜戦う準備を整えていることが大事です」と海兵隊の最高当局者は新造艦についていいました。

 海兵隊指揮官、デビッド・バーガー大将(Gen. David Berger)は、海兵隊員の少数の上陸チームを運べるより多くの海軍艦を要求しています。比較すると、強襲揚陸艦で展開する海兵隊遠征部隊は約2,200人の隊員で構成されます。太平洋上と他の場所で脅威が増加したことが、素早く建造できるより安価な新しい艦隊を必要とさせると、彼はいいました。

 「我々は軽水陸両用艇を、数多く必要とします」とバーガー大将は今年早期にいいました。

 海軍の建造計画は、2022年から2026年の間に、LAWとよばれる200フィート(約61m)の船を10隻建造するために約15億ドルを投じることを要請します。それは82隻の新しい海軍艦をその5年間の間に建造する1470億ドルの計画のごく一部です。

 今週、この計画を記者に説明した海兵隊当局者は、LAWを海軍の強襲揚陸艦と「艦対岸接続艇(Ship-to-Shore Connector・米海軍のホバークラフト型の輸送艦)」の間の「欠けたピース」だと説明しました。軽水陸両用艇はそれ自体が既存の上陸艇よりも長距離を移動できる接続艇であり、ある海軍高官がいったように「耐久性のある上陸艇」の役目を果たすでしょう。

 この春に公表された計画は最低3,500海里(約6,482km)を14キロノット(時速約26km)で行動できる艦を要請しました。艦は数週間の派遣と太平洋横断に耐える能力がなくてはならないと、海軍のスライドは述べました。

 この艦は太平洋で活動を始めるでしょうが、この戦域に永久に留まることを意味しないと海軍当局者はいいました。

 「我々はこれを移動可能な機動性のコンセプトと見ていて、最初に太平洋に集中しています」と当局者はいいました。

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 太平洋に特化した艦ではないとはいいながら、ハワイの真珠湾から日本の横須賀米海軍基地までの直線距離が6,200kmですから、6,482kmを移動できて太平洋横断ができる能力といえば、明らかに東・南シナ海での活動を想定していると考えるべきです。横須賀基地はその拠点となるのです。日本人は日本から米軍が出撃することに慣れっこです。

 ここ数年で、日本はオーストラリアとの軍事関係を強化しました。オーストラリア軍と米軍は自衛隊とともに上陸作戦の演習をしています。明らかに、自衛隊が東・南シナ海でこれら二カ国の軍隊とともに活動する未来が近づいています。これを日本人はまったく意識していません。

 搭載する兵士の人数が75人というのは少し半端な感じがします。海兵隊は小隊の人数をあれこれと検討していて、現在の43人を減らして40人にするのと、逆に増やして49人にするという案です。どこに落着したかは知らないのですが、いずれにしても75人搭載とすると、別の小隊の一部を乗せることになります。これだと、運用が面倒な感じがします。しかし、1個小隊だと艦が小さすぎることになるのかも知れません。そこで何か新しい部隊運用が用いられるかも知れません。

 米軍は以前からこの種の艦を造ると言っていて、それは当サイト(旧サイト・http://spikemilrev.sakura.ne.jp)でも紹介してきました。それがどんどん現実化しています。

 アメリカが中国と太平洋上で戦うというのは、かつて日本がやった戦闘がよりハイテクになって蘇るということです。空母同士の戦いや上陸作戦が行われるかどうかは分かりません。戦況がどちらかの一方に不利になったとき、どちらかが核兵器を使おうと考えるかもしれません。米中共に国連常任理事国であることを考えれば、これは世界にとって破滅的な事態かもしれません。
posted by スパイク通信員 at 21:31| Comment(0) | 日記