2021年01月01日

米陸軍が女性兵士の髪型の基準を変更

 military.comによれば、「Task & Purpose」が米陸軍高官は待望されていた頭髪と身だしなみの規則変更を議論していて、彼らは2021年1月に最終的な変更を発表する計画だと報じました。

 「Task & Purpose」が入手したスライドによると、陸軍の指導層の間で議論されている変更は、一部の女性に制服着用時にポニーテイルをすることを認め、「陸軍の価値観と陸軍の多様性と一体性をへの責任を反映する努力の中で、偏見や人種差別的だと分かった現在の規則から文言を削除することを含みます。

 一連の勧告は今月(12月)初頭に、陸軍訓練教義コマンド(TRADOC)、陸軍総軍(FORSCOM)、陸軍特殊作戦コマンド(USASOC)と陸軍州軍を含む陸軍の代表者で構成される「調査委員会」へはじめて示されました。

 委員会に詳しい陸軍当局者は、代表者の大半は女性だといいました。

 委員会はスライドの中で概説された勧告を評決しました。勧告はマイケル・グリンストン陸軍最先任上級曹長(Sgt. Maj. of the Army Michael Grinston)に渡され、それらに署名する予定です。それからそれらはライアン・マッカーシー陸軍長官(Secretary of the Army Ryan McCarthy)とジェームズ・マッコンヴィル参謀長(Chief of Staff Gen. James McConville)に、最終的な承認のために提出されます。どの変更が今年、最終決定され、実施されるかは未定です。

 グリンストン上級曹長は先週、ツィッターで、頭髪は「間違いなく」陸軍の一体性プロジェクトの取り組みを率いるチームが検討していたものだと述べて、変更が近づいていることを示しました。

 勧告は当時の国防長官マーク・エスパー(Secretary of Defense Mark Esper)からの7月の指示のあとで確認され、それは人種偏見のために頭髪と身だしなみの方針を再評価するよう命じました。

 頭髪の規則は軍隊の中の統一性を強化するためですが、多くの女性、特に黒人の女性は、厳しい規則は髪の毛の異なる質感と長さを考慮していないといっています。

 今年早く、ウエストポイント士官学校の黒人教官、アンドレア・ピーターズ中佐(Lt. Col. Andrea Peters)はMilitary.comに、彼女が候補生のとき、当時の規則は「均一に髪をなでつけ、お団子ヘアにして後ろへ引っ張った白人女性」を示す写真を含んだといいました。

 「そのイメージはヨーロッパ人のプロ意識と美徳の基準を強化しますが、ありのままの私はそれに足りませんでした」とピーターズは書きました。

 彼女は、士官学校と陸軍で「プロらしく見え」「態勢を整え」「美しく」するために髪の毛をパーマにするよう圧力を感じたといいました。

 「テクスチャヘア、特に黒人女性の髪に詳しくない者たちにとっては、これは活性化成分として水酸化カルシウムや水酸化カリウムで作られた家庭用リラクサーで髪の毛をストレートにするために急いで仕上げていたことを意味します」とピーターズは書きました。「リサクサーは頭皮を火傷させ、しばしば、痛みや炎症、皮膚に圧痛を残します」。

 変更に関する議論は、陸軍の文化を向上させ、軍隊の中の多様性と一体性を向上させる軍指揮官たちからの強い関心の集中の中でやってきます。

 特に頭髪の基準の問題は、先週、ソーシャルメディア上で再燃し、男性も女性も同様に変化を求め、軍務につく女性に不必要な重荷を課す壊れて時代遅れの方針だという見方を示しました。

 陸軍のキャリアがある民間人、ニコール・キルシュマン(Nicole Kirschmann)はツィッターの個人アカウントで、彼女は軍は女性がポニーテイルをつけるのを許可して、異なる頭髪の様々な質感とタイプを考慮すべきだと信じるといいました。「すでに陸軍に存在する文化的民族的な多様性の敏感さを示す身だしなみの基準をもつことは、多様性と一体性について言動を一致させる上で大きな役割を果たします」と彼女は「Task & Purpose」にいいました。

 これらの変化の一部は2021年初頭に兵士の元へやってくるとみられます。

 現在、2017年に出された最新版の陸軍規則670-1は、女性のヘアスタイルを3つの項目、ショートヘア、ミディアムヘア、ロングヘアに分類します。

 規則によれば、ショートヘアは1インチ未満か頭皮から4分の1インチ未満で、ミディアムヘアは「襟の下端下に伸びてはならない」が頭皮から1インチよりも長い髪型で、ロングヘアは襟の下端をすぎて伸びるものと定義されます。

 規則によれば、ロングヘアは「こぎれいで目立たないように固定するか、襟の下端よりも上にピンで留めなければなりません。

 しかし、勧告は今月、「きついお団子ヘアやポニーテイルを頻繁に使用すること」を高いリスクがあるヘアスタイルの分類として認め、トラクション脱毛症(TA)のようなきついヘアスタイルに関連する脱毛のリスクと、黒人女性にどう影響するかを詳述するスライドを委員会に示しました。

 「頭髪をきつく引っ張る直接的結果」というスライドは、トラクション脱毛症についていいます。「長く、きついヘアスタイルをする(アフリカ系アメリカ人)女性の3分の1に影響します」。

 もう一つのスライドは2016年に出版された「すべてのヘアスタイルは平等に作られていない。 皮膚科医は黒人のヘアスタイリングの習慣とトラクション・アロペシアのリスクについて何を知る必要があるか」という医学研究の要約を含みます。

 「黒人女性の間で蔓延するトラクション脱毛症は、しばしば特定のヘアスタイリングの習慣による脱毛の一種です」と要約は述べ、「黒人のヘアスタイリング手法について文献が少ないこと」と「知識を増し、これらの習慣とTA発生のリスクを理解すること」の重要性に言及します。

 スライドは脱毛の心理的な影響のリストと、個人の人生の質が、神経症、うつ病と貧弱な体のイメージにようなさらなる問題になりえるTAのようなものでどう影響を受けるかへと続きます。

 スライドは一部の女性が「頭髪の長さと質感のためにお団子を作れないこと」を認め、可能性がある変更は彼女たちにどの制服でもポニーテイルにすることを承認するかもしれません。

 「この修正を許可することは、ミディアムとロングのヘアの義務的なお団子ヘアが生じる皮膚への負担を軽減するでしょう」とスライドはいいます。

 変更は女性に一度に2つのヘアスタイルをすることも認めます。「たとえば、ロックやツイストはブレイズや頭皮へのツイストにしたりできます」とスライドはいいます。そして、「承認されたヘッドギアと防護装備を着用する能力を損なわない」限り、「髪型を維持するため」にサイド・ツイストやブレイズにするのを彼女らに認めます。

 既存の規則が女性の髪は頭皮から4分の1より短くできないといいますが、新しい規則は「髪を持つかどうかは女性の選択であるべき」といいます。

 「これは脱毛症や脱毛や成長を妨げる、その他のその他の病状を患う女性兵士のストレスと困惑を軽減するのも助けるでしょう」と書類はいいます。「これは健康を増すのを助けるでしょう」。

 新方針は規則から一部の文化に対して侮辱的で人種差別とのつながりがある様々な文言も取り除くでしょう。たとえば、規則の髭の節では、「アジア文化への侮辱」と考えられているため「フー・マンチュー(Fu Manchu)は削除されることになっていると、スライドはいいました。

 「ドレッドヘアという言葉はアメリカ人の奴隷の経験とつながっている」ため、「ドレッドヘア」は「ロックス(Locs)」へ変えられると、スライドは説明を続けます。

 現在の規則は、女性のヘアスタイルは「奇抜や流行を追うことはできず、伝統的でプロフェッショナルの外観を示すこと」と述べます。しかし、勧告された変更は「特定の人種を標的としているとみられる」といい、「奇抜」と「流行を追う」という言葉は一掃されます

 「『極端』と『誇大』という言葉は、身だしなみと外観基準への違反を説明するときは条件を満たす」とスライドはいいます。

 スライドの中のその他の勧告は、女性が基地内で陸軍戦闘服を着て、承認されたイヤリングを着けること、「肌の色と明らかに食い違わない」マニキュア液を認めることを含みます。現在の規則は透明のマニキュアや透明のアクリル製ネイルを着用することしか認めません。

 なぜこれらの問題が重要かと「Task & Purpose」が尋ねると、グリンストン上級曹長は「我々の兵士に重要」だから、彼にとって重要なのだといいました。

 「私は、それらが軍隊の必要条件に合致することを確実にするために継続的に方針を評価しています」と彼はいいました。「これは我々が人々を第一に置くことを確実にするために活動するもう一つの方法です」。

 8月にMilitary.comにピーターズ中佐が言ったように、黒人女性は「常に声を上げている訳ではありません」が「ただ一つ、彼女らが常にコントロールし、プライドを持ってきたのは髪の毛です」。

 「この現実は黒人女性の目から見れば、髪の毛の話題を歴史的価値があるものにします。社会と陸軍がこの真実を理解して受け入れる時なのです」。

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 単に髪の毛の話題のようですが、「ブラック・ライブズ・マター運動」に関連する人種偏見を取り除く努力のひとつなので、取り上げることにしました。

 これはかなり大きな変更と考えられます。髪をきつく縛ることで脱毛症が起きることも、私はあまり理解してはいませんでした。女性兵士には大きな悩みのタネだったはずです。

 フー・マンチューは小説に登場する架空の中国人です。彼は世界征服を企む悪人なので、今回は削除されることになったとみられます。フー・マンチューや彼をモデルにして作られたキャラクターは様々なメディアで繰り返し使われています。

 調べてみると、アメリカの学校でも黒人の頭髪を懲罰の対象にしたり、レスリング大会で規則違反にされたりするそうで、ニューヨーク州のように頭髪に関する差別禁止を法律化する動きがあります。米軍もそれに追随した形ですね。

 そういえば、日本でも生まれつき金髪の学生に髪を黒く染めさせたり、異常な校則がある学校があります。他人のことばかりはいえません。我が身も直さないと。そういう場合、米陸軍の今回の改正は理由のひとつに使えますね。
posted by スパイク通信員 at 19:54| Comment(0) | 日記