2021年01月13日

議事堂占拠に現役兵が参加したらどうなるか?

 military.comが、米軍の現役兵が議事堂選挙の現場にいたらどうなるかについて報じました。

 米軍の現役隊員は民間の国民がするのと同じで、米軍を代表しない限り、選挙で投票でき、政党やクラブに参加でき、政治組織に寄付できます。

 しかし、彼らはあらゆる政治活動に関与する完全な自由を持たず、治安妨害行為に参加することはまったく認められていません。

 調査官たちは現役兵が先週の米議会議事堂への攻撃に参加していなかったかを特定するために活動していて、陸軍は事前に「the Save America Rally」に参加するためのグループを組織した隊員の一人を調査しますが、隊員がどの政治的な行為を行えるのか、彼らが直面する結果に疑問があがっています。

 軍法の専門家によれば、彼らの関与の範囲は彼らが制限を明記した国防総省の指示に違反したか、統一軍規法典の下の法律に違反したかどうかを決定することのようです。

 退役空軍法務総監で、ロスアンゼルスのサウスウェスタン法大学の法学教授、レイチェル・ヴァンランディンガム(Rachel VanLandingham)によれば、政治活動に関しては、選挙がある年の間、隊員に権利と制限を思い出させるために軍によってしばしば繰り返される方針、国防総省命令1344.10は規則を覆します。

 この命令によれば、活動を民間の市民として行う限りは、現役隊員は投票を行え、政党に所属でき、政治組織や候補者に寄付でき、無党派の選出公職に立候補でき、候補者や政党を支援するために編集者に手紙を書け、車にバンパーステッカーを貼れ、有権者登録の活動に従事できます。

 彼らは党派的な政治資金集めの活動、集会や議論に参加できず、選挙キャンペーンを運営できず、選挙に影響を及ぼしたり介入するためにオフィスや権限を使えず、候補者や問題のために投票を依頼できず、党派的な政治クラブに将校として役立てず、党派的な集会で演説できず、党派的な政党や候補者のためあるいは反対してメディアに話をできず、連邦施設で資金集めをできません。

 30歳のエミリー・レイニー陸軍大尉(Capt. Emily Rainey)は集会に参加したために調査に置かれたと特定された最初の現役隊員です。

 AP通信は日曜日に、ノースカロライナ州、フォート・ブラッグ(Fort Bragg)の第4心理作戦群の心理作戦将校が、不正選挙に反対する特別区での集会に参加するために、教育と活動を通じてムーア郡で保守派の価値観を促進する、自称無党派のネットワークである100人のグループ「Moore County Citizens for Freedom」を組織したと報じました。

 レイニー大尉は休暇中にトランプの集会に参加したものの、彼女は陸軍将校であることを公表せず、参加に先立って上司に行くことを告げたといいました。

 「私は民間の市民であり、あらゆることを私の権利の範囲内で行いました」とレイニー大尉はAP通信にいいました。

 彼女は、彼女は議事堂に入ったものを誰も知らず、グループのメンバーは緊急の外出禁止令が有効になる数時間前に自分たちのバスに戻ったといいました。

 しかし、レイニー大尉がどの法律も破っていなくても、バス旅行の組織者としての彼女の役割には問題があり、責任をとる可能性があると軍法の専門家はいいました。

 「あなたが組織者なら、リーダーシップの役割を果たします。それは国防総省の命令に対して問題を生みます」と、元沿岸警備隊の法務総監でイェール法律大学(Yale Law School)で教える軍法の専門家、イグリン・フィデル(Eugene Fidell)はいいました。「彼女は小さなグループを組織しました。私はそれは問題だと思います。それは基本的にリーダーシップの役割です」。

 ヴァンランディンガムは同意しました。

 「彼女が率いたようにみえます。そこから本当の問題が来ています」と彼女はいいました。「政治的なイベントには参加できますが、党派的政治活動には従事できません。彼女がやっていたような党派的活動をどうすればより行えるか分かりません」。

 レイニー大尉はCOVID-19の制限の間に閉鎖された遊び場で警告のテープを外したビデオ映像をネットに投稿したあとで、今月早くに私有財産の侵害で起訴されました。

 陸軍によれば、彼女は「適切な管理上の処分」を受け、9月に辞表を提出し、4月にそれが有効になることになっています。

 議事堂での事件で90人以上が逮捕され、選挙人投票の結果の確認が少し遅れ、破壊行為、負傷者と死者という結果になりました。

 ナンシー・ペロシ下院議長(House Speaker Nancy Pelosi)の部屋に入ろうとしたとされる間に撃たれた侵入者、建物と中に閉じ込められた人々を守る間に負傷した議事堂警察の警察官を含め、6人が襲撃の間や後で死亡しました。

 事件の国内テロリズム罪で少なくとも25人が調査されています。このグループには現役兵や予備役兵が含まれるかも知れないと、国防当局者はUSA Todayにいいました。

 死亡した扇動者、アシリ・バビット(Ashli Babbit)は14年間米空軍に勤務しました。退役空軍予備役のラリー・ブロック中佐(Lt. Col. Larry Brock)は日曜日にテキサス州で逮捕され、制限された建物への侵入と共に暴力的侵入と治安紊乱行為で起訴されました。

 退役州陸軍将校のイリノイ州の民主党議員、タミー・ダックワース上院議員(Sen. Tammy Duckworth)は、軍隊の退役隊員や現役隊員が治安妨害行為に参加し、電子的な集計を妨害したり、議事堂から資産を盗まなかったかについて調査を要請しました。

 クリス・ミラー国防長官代理(Acting Secretary of Defense Chris Miller)への書簡の中で、ダックワースは参加した者が見つかったら「大多数の隊員への恥ずかしい無礼」だといい、彼女は彼に「統一軍紀法典の下で個人に責任をとらせる」ことを求めました。

 「良好な秩序と統制を守ることは、米軍が軍隊に浸透し、我が国の安全を脅かす過激主義者を追放することを求めるのです」と彼女は書きました。

 ブロックの逮捕は、様々な治安妨害行為で軍事裁判にかけられるかどうかで議論をよんでいますが、彼が予備役の退役軍人であることを考えると、民間の裁判に起訴されるとみられます。

 現役兵が参加していたことがわかると、彼らが国防総省の方針に違反していたかどうかが特定され、軍事裁判システムの中で裁かれたり、民間の裁判に送られたりするでしょう。

 フィデルは、彼はどの軍人に対する起訴も、民間の刑事裁判が扱うことに賛成するといいました。

 「ここでの被害者は軍隊ではなく、国内であるため、国の民間の司法システムが国を守ることに関心があります」と彼はいいました。「これは共和国に対する攻撃であり、連邦法の通常の仕組みがこの不正行為をとらえられないと信じる理由を、いま私はもちません」。

 ヴァンランディンガムは賛成しません。現役隊員の場合は、UCMJ(統一軍規法典)の下で裁かれるべきだと、彼女はいいました。

 「これは絶対的に容認されない行為だと、彼らの仲間の軍の隊員に送られる非常に強力な抑止のメッセージである必要があります」とヴァンランディンガムはいいました。「これは我々が軍隊ではしないことであり、結果に直面しなければならないと」。

 UCMJのいくつかの条項は、「大統領、副大統領、議会、国防長官と軍の長官、指名されたその他の当局者に対して侮辱する言葉を用いることを将校に禁止する第88条、将校にあるまじき行為の第133条、良好な秩序と統制を妨害したり無視する行為を禁じる第134条を含めて先週の暴力に参加したと分かった軍隊の隊員に適用できます。

 反抗未遂、反抗、反乱やそうした活動の報告の欠如で有罪になった者に死刑、軍隊からの免職か終身刑のいずれかまたは両方を科す第94条もあります。

 レイニー大尉の場合、あるいはその他の現役兵が犯罪に関与したり、国防総省の方針に違反して有罪判決を受けた場合、「可能性の連続」があるとヴァンランディンガムはいいました。

 「彼女は私服で傍観者だったのなら、いかなる不正行為もしていません。彼女は他の者たちを選挙人投票の認定に抗議するために率いたことで、党派的な政治活動を禁止する一線を越えたのです。彼女が先週、正確に行った行為によりますが、彼女は(1月6日の)暴動を生むことを助けたことにより、議会が仕事をする能力を破壊しようとすることで、暴動という非常に重大な犯罪、あるいは将校にあるまじき行為というより小さな犯罪を犯すことで軍法に違反しました。

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 軍法に関するとても興味深い記事です。

 レイニー大尉はその行動からしてトランプ派の軍人だったようです。新型コロナウイルス対策で立ち入りが禁止された公園で破壊行為を行い、処罰を受けています。しかし、身分はまだ陸軍にあるため、法律上は大尉として処遇されます。つまり、軍法に違反した場合は、軍法で裁かれるということです。本人はすでに自分は将校でないと考えていたようですが、法律上はそう判断されないでしょう。

 民間の裁判にすべきだとの意見がありますが、私も籍が陸軍にあるのなら軍法で裁くのが適当と考えます。軍人が破壊行為につながった、あるいはそうなる可能性が高いと判断される政治集会に参加することは、他の隊員の手本になりません。この集会にはトランプだけでなく、他の共和党連邦議員も参加していて、明らかに党派的な集会だと解されます。隊員がどんな政治思想をもとうが、連邦軍は連邦機構を守るための組織であり、それに反する行為は許されないと考えるべきです。

 一方、議事堂内にいることが確認され、逮捕されたブロック元空軍中佐はすでに退役しているから、一般の裁判で裁かれることになります。このように境界線ははっきりとさせるべきです。

 軍人は他の職業と違う、特別な職業だと理解しなければなりません。

 トランプの集会で演説に立ったモー・ブロックス下院議員は「今日はアメリカの愛国者たちが名をあげ、ケツを蹴飛ばしはじめる日だ!」と激しい口調で叫んでいます。どう考えても、普通の政治集会にはない雰囲気に満ちていたことははっきりしています。アドルフ・ヒトラーがミュンヘン蜂起を起こす直前もこうだったに違いありません。
posted by スパイク通信員 at 11:48| Comment(0) | 日記