2021年01月14日

米軍トップが隊員に憲法を守れと書簡を発行

 military.comによれば、トップの軍指揮官は先週の合衆国議会議事堂の襲撃を、アメリカの法の統治に合致せず、アメリカ人の生活様式への直接的攻撃だと非難するという前例のない手順を踏みました。

 米兵全員への1ページの覚書の中で、統合参謀本部のメンバー8人は全軍に、ジョー・バイデン次期大統領(Joe Biden)が次の最高指揮官だといいました。彼らは、全隊員が「国の価値観と理想を具現化しなければなりません」とつけ加えました。

 「2021年1月6日のワシントン特別区での暴動は米議会、議事堂の建物、憲法上の手続きに対する直接的攻撃でした」と将軍と提督はいいました。「我々は議事堂警察の警察官2人とこれらの前例のない事件につながるその他の人たちの死を悼みます」。

 「我々は議事堂の建物の中での行動を目撃しました。それは法の統治に合致しません。言論と集会の自由の権利は暴力、暴動と反乱に訴えるための権利を誰にも与えません」。

 声明には、統合参謀本部議長マーク・ミレー陸軍大将(Gen. Mark Milley)、副議長ジョン・へイテン空軍大将(Gen. John Hyten)、陸軍参謀長ジェームズ・マッコンヴィル(James McConville)、海兵隊指揮官デビッド・バーガー大将(Gen. David Berger)、海軍作戦部長マイク・ギルデイ提督(Adm. Mike Gilday)、空軍参謀長チャールズ・CQ・ブラウン大将(Gen. Charles "CQ" Brown)、宇宙軍作戦部長ジョン・レイモンド大将(Gen. John Raymond)と州軍局長ダニエル・ホカンソン大将(Gen. Daniel Hokanson)が署名しました。

 この書簡は両方の政党の最高指揮官と民間人の国防長官に仕え、合衆国憲法をあらゆる忠誠心の上に置く機関にとって注目すべきものです。

 海軍のトップの提督であるギルデイは、火曜日に似たメッセージを海軍隊員に出しました。

 この覚書は、トランプの支持者たちが暴力的に議事堂に押し入ったときに何人かの退役軍人が先週の現場にいて、過去に州空軍に勤務した合衆国議事堂警察の警察官ブライアン・D・シクニック(Brian D. Sicknick)を含めて数人の死者を出したニュースに引き続きます。もうひとりの議事堂警察の警察官が数日後に自殺しました。

 占拠が民主党員によって盗まれたという陰謀論を信じるトランプ支持者である空軍退役軍人、アシュリ・バビット(Ashli Babbitt)は議事堂内で警察官に撃たれて死にました。

 少なくとも2人の退役軍人もそれらへの関与で逮捕されています。占拠の間にジップタイ式の手錠を振り回すのがみられた退役空軍予備役のラリー・レンダル・ブロック・ジュニア中佐(Lt. Col. Larry Rendall Brock Jr.)は日曜日にテキサス州で逮捕され、法的権限なしに立入禁止の建物に故意に入ったことで起訴されました。ジェイク・エンジェル(Jake Angeli)という名でも知られる海軍の退役軍人、ジェイコブ・アンソニー・アンジェリ・チャンスリー(Jacob Anthony Angeli Chansley)は土曜日に、法的権限なしに立入禁止の建物に故意に侵入し、留まったことで起訴されました。

 統合参謀本部議長は、米軍は憲法を支持して守ります。アメリカ国民は彼らがそうすることを信頼しているといいました。

 「憲法上のプロセスを妨害するいかなる行為も、我々の伝統、価値観と誓いに反するだけでなく、法に反します」と覚書は述べます。

 トップの将軍と提督たちは隊員に、海外派遣と母国での両方で、準備を整え、地平線に目を据え、任務に集中したままでいろといいました。

 「我々はアメリカ人すべてを守るための君たちの継続的な奉仕を誇りに思います」と覚書は締めくくります。

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 ミレー統合参謀本部議長は、マーク・エスパー国防長官がトランプに解任されたときにも、我々は国王や女王に仕えないという主旨の覚書を隊員に向けて出しています。大統領が異質なだけに、軍もこういう異質な動きをしなければならないのです。トランプはミレーも解任したいのでしょうが、さすがにそれは世論の反発を招くと考え、控えているのでしょう。

 大統領よりも憲法を守ることが大事と考えるのが米軍です。自民党や総理大臣のいうことを聞けばよいと考えるのが自衛隊です。ここに大きな違いがあることを、日本人は理解していません。そのため、トランプ派の軍人がクーデターを起こすといったデマを流し、それを信じる日本人が出るわけです。

 アメリカはイギリス領だったころ、イギリス国王の命令で動くイギリス兵の圧力の下にありました。つまり、自分たちの軍隊なのに、本国と違う扱いを受けていたのです。それに反発するところからアメリカの独立ははじまりました。だから、米軍はその伝統を最も強く受け継ぐ組織なのです。それを理解しないと米軍の動きは読めません。

 米軍がトランプに従って、クーデターを起こすような可能性は一つもありません。
posted by スパイク通信員 at 07:56| Comment(0) | 日記