2021年01月12日

議事堂占拠への法執行機関の対応が明らかに

 military.comによれば、下院軍事委員会のメンバーと陸軍長官ライアン・マッカーシー(Army Secretary Ryan McCarthy)の緊急会議は、1月6日の合衆国議事堂占拠の現場に州軍を派遣し、その後にとられたステップの緊迫したタイムラインについて新しい詳細を明らかにしました。

 ジェイソン・クロウ下院議員(Rep. Jason Crow・民主党・コロラド州選出)はマッカーシーとの会議を要請する上で、アリゾナ州の民主党議員、ルベン・ギャレゴ(Ruben Gallego)に加わりました。ワシントン特別区、メリーランド州、バージニア州の州軍兵士が派遣命令を受けるのに数時間かかったことは、対応についての疑問と批判をよびました。

 元陸軍レンジャー隊員のクロウは、トランプ派の群衆が警備を圧倒したとき、議員と共に避難を余儀なくされました。彼の説明では、彼は議会のメンバーに身元を特定されないように記章を外すように教え、武器を使う必要があるかも知れないと考えて、ペンをポケットに刺しました。

 「イラクとアフガニスタンでレンジャー隊員だった時以来、15年間もこんなことを感じたことはありませんでした」と彼はCNNの「New Day」に語りました。

 日曜日の午後、彼は占拠の間に国防総省でとられたことの詳細と州軍が現在、1月20日のジョー・バイデン次期大統領(Joe Biden)の就任式のために何を計画しているかについて、その日早くにマッカーシーに問い合わせた要約を公表しました。

 要約によると、マッカーシーはクロウに、少なくとも25件の国内テロ事件が議事堂襲撃に続いて起きていたこと、銃砲、爆発物、モロトフカクテルを含む武器が回収され、「よりずっと大きな災厄が辛うじて避けたことを示唆します」といいました。

 「(マッカーシーは)国防総省は就任式当日までの日々にテロリスト志願者によるさらなる可能性がある脅威に気がついていて、警備を準備するために地元・連邦の執行機関と調製していることを示しました」と要約は述べます。

 クロウの報告は、2人が活動のための派遣と就任式周辺の計画を議論したといいますが、警備上の理由から詳細部を公表しませんでした。

 クロウはマッカーシーに、暴動に関与していた軍隊の隊員(一部の退役軍人はすでに参加者として特定されました)を迅速な調査を行い、軍事裁判にかけるよう求めました。彼は、陸軍の犯罪調査部が派遣された隊員が国内テロリストに共感していないことを確実にするために就任式に派遣される州軍兵士を再調査するという、普通ではない要求も出しました。

 「マッカーシー長官は追加の対処をすることに同意しました」と要約は述べます。

 マッカーシーは占拠事件と、高官が認めるなら準備態勢について公に証言するとつけ加えました。

 要約によればデモ活動と議事堂突入の前、わずか340人の特別区州軍兵士しか交通整理のために承認されておらず、議事堂警察は数千人以下と予測された集会に対する準備をするために国防総省からの増援を要請しませんでした。

 要約によれば、1月6日に「盗まれた選挙を止めろ(Stop the Steal)」集会は一部が議事堂を襲撃する活動に変わり、儀礼的な選挙人投票の集計を中断させ、マッカーシーは国防総省は「過去に集まったのよりもずっと大きな参加者数だったと知った」といいました。

 要約によれば、午後2時数分前に行われたマッカーシーと統合参謀本部議長マーク・ミレー大将(Gen. Mark Milley)との電話で、コロンビア特別区市長、ムリエル・ボウザー(Muriel Bowser)と議事堂警察署長スティーブン・スンド(Capitol Police Chief Steven Sund)は内容を特定しない緊急の支援を要請しました。

 マッカーシー、ミレー、クリストファー・C・ミラー国防長官代理(Acting Secretary of Defense Christopher C. Miller)とダニエル・ホカンソン大将州軍局長(Gen. Daniel Hokanson)が議事堂で「展開中の状況」を処理して合意に達し、特別区の州軍の完全動員を含めた州軍の資産の派遣を承認するのに1時間10分かかりました。

 「調整と準備の欠如のため、国防総省に州軍の存在を管理し、直接追加の資源を管理するための機能する作戦センターがなく、国防総省高官がこれまで知られていなかった地元法執行機関の連絡先を追跡して、オフィスの環境でその場凌ぎの電話をかけるままにしました」と要約は述べます。

 クロウはマッカーシーの率直さに感謝を表し、それは有権者の欲求への責任であり、その他すべての国内の州軍部隊と同様に地元法執行機関との統合を確実にするために、特別区の州軍の指揮権限を評価する作業を続けるといいました。

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 コロンビア特別区は普通、ワシントン市とかワシントンD.C.とよばれるアメリカの首都です。他の州と違い、州知事ではなく市長が行政の責任者です。しかし、コロンビア特別区州軍を動員する権限はありません。首都であることから、連邦政府が動員を判断します。

 CNNの報道では、トランプは州軍の動員に最初反対したので、ペンス副大統領が州軍を要請しました。最終的にはトランプも動員に賛成したというものの、この記事を読むと、判断は国防総省で下されています。トランプは判断の外におり、大統領としての役目を果たしていません。

 クロウ下院議員の対応は感心します。中でも、州軍の中のトランプ派を就任式の警備から外させようとした点が目を引きます。

 かねてから、連邦議会は米軍の中の過激主義者の洗い出しに熱心でした。米軍の教範でも過激主義者の筆頭は白人至上主義者となっていて、それはまさにトランプ派の特徴です。彼らが警備を突破する方法をトランプ派に教えるとか、会場への侵入を手伝う恐れは否定できません。大統領就任式も開催できなくなったら、アメリカの民主主義は地に落ちます。

 議事堂は民主主義の根幹。それだけに、そこへの軍の展開は躊躇しがちになります。しかし、こうも危機が露呈している状態では、いまの態勢では不十分なのがはっきりしています。民主主義を損なわずに厳重な警戒をするという作業をやりおおせるしかありません。
posted by スパイク通信員 at 09:26| Comment(0) | 日記
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