2021年11月08日

【イギリスが軍の非人道的行為に補償を行う】

【イギリスが軍の非人道的行為に補償を行う】

 ABCニュースがイギリス軍がイラク駐留中に行ったジュネーブ条約違反について、被害者に補償を行ったという記事を報じています。

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《記事》

 イギリス国防省は、イラク人が恣意的な拘留や襲撃を含めた残虐で非人道的な扱いに苦しんだという告発を解決するために、数百万ポンドを支払って、イラク戦争に関連した417件の補償の主張を解決しています。

 今年、解決した請求で、2003年の侵攻以降に解決した個人請求は、数万ポンド以下になりました。

 高等法院がイラク駐留イギリス軍によるジュネーブ条約および人権法の違反があったと判決を出した後、417件が今年解決しました。

 行動をもたらしたリー・デイ弁護士事務所(Leigh Day)のマーティン・デイ(Martyn Day)はガーディアン紙に「我々にはアンビュランス・チェイサー(悪徳弁護士の意味)ではないかと批判するデビッド・キャメロン(David Cameron)とテレサ・メイ(Theresa May)のような政治家がいる一方で、国防省は請求を粛々と解決しています。解決は不法監禁、暴行の実例、その複合に及びます」。

 「これが示すものは、外国で警察活動に相当するものを行う場合、軍隊は単にそれを行うに適した人びとではないということです」。

 事例の一つは13歳の少年の死亡に関連しました。その他の裁判の手続きは非常に気密性が高いままです。

 最新の金銭的解決は、2017年に高等法院で判決が出た4件の代表的訴訟に基づきました。その時は、イギリス兵がジュネーブ条約に違反したと判決が出た3件の別々の事件の後、4人の男性が84,000 ユーロ(113,000ドル)を受け取りました。

 2017年に一人の原告は不法監禁と、1つ以上の道具、恐らくは銃床によって2007年に被ったと特定された殴打のために33,000ユーロを受け取りました。

 2人のイラク人商船の乗組員は2003年の拘留の後で国防省と和解しました。1人は暴行とフーディングで28,000ユーロを受け取りました。

 フーディングとは、典型的には砂袋やその他の布を頭に着けることで、最近解決した請求の多くが関係していました。これは1972年にテッド・ヒース元総理大臣(Prime Minister Ted Heath)により禁止されていましたが、イラクではこの行為が続き、多くの兵士はその行為が違法であることを知らなかったと認めました。

 国防省による解決された請求についての声明はありませんが、今週公開された公的な情報開示は民事訴訟が解決されていたことを示しました。

 それは417件のイラク人の私法上の請求が2020年と2021年に解決されたと指摘しました。

 2017年に政府はイラク歴史疑惑チーム(the Iraq Historic Allegations Team)を閉鎖しており、417件の解決の後で刑事起訴の可能性は低くなりました。

 このチームは2014年に、イギリス兵が拘留したイラク人を殺害し、彼らの遺体を損壊したという疑惑が捏造だったと結論したアル・セディ(Al-Sweady)の調査が解決した後で閉鎖されました。

 捏造された主張の背後にいた主任弁護士、フィル・シャイナー(Phil Shiner)は、その後、法廷弁護士の資格を剥奪されました。

 シャイナーの行為は、イギリス兵に対する歴史的な訴訟運動を妨げるための退役軍人と政府当局者によるキャンペーンの重要な部分となっています。

 このキャンペーンは今年、事件後5年間の刑事起訴に対抗する推測を導入する海外活動法(the Overseas Operations Act)が通過するのを確実にしました。

 この法律は6年後に民事訴訟を防ぐための長期停止ももたらしました。

 国防省報道官はガーディアン紙に「イギリス軍兵士の大半はイラクとアフガニスタンで高い基準で行動しましたが、我々はイラクの民事訴訟とアフガンの民事訴訟の両方で未解決の請求を交渉で解決しようとする必要があることを認めます」といいました。

 国防省は、新しい証拠が出た場合には、憲兵隊と軍検察当局は犯罪容疑を調査する可能性をもったままだとつけ加えました。(翻訳は私が作成しました。一部、意訳があります)

https://www.arabnews.com/node/1962666/world?fbclid=IwAR0xhPM68BfvaBV3BsV-r6fRSN-x58Bq2pZlCiswvCBfzVrOV-gS46iLXaw

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《私見》

 この記事を読んで、対応が遅い、政府のやる気が見えないと感じました。

 イギリス軍は軍隊の中では規律が高い方です。国ぐるみで戦争犯罪を隠すロシアに比べたら、ずっとマシです。しかし、政治家が戦争犯罪を追求する弁護士を批判するようでは、本当に公正とはいえません。やはり、イギリスも島国根性で、外国から批判されると目を逸らそうとする心理が働くのでしょうか。

 そして、そういう心理が補償が遅れた原因でしょう。軍の法務部がやる気になれば解決できるのだから、早く対処すべきです。

 米軍はこういう犯罪が立証された場合、兵士を刑務所に送り込みます。中には、刑期が百年を超える者がいるくらい厳しく裁きます。

 この報道を見て、日本人の我々はどう考えるべきなのか?。

 日本も問題から目を背けることでは人後に落ちません。慰安婦問題にしろ、南京大虐殺にしろ、連合軍捕虜虐待にしろ、目を背けまくっています。でっち上げだと信じる日本人は沢山います。いまや、自衛隊が大人気で、海外派遣もアレルギーはなくなりました。海外で自衛官が現地人を拘束して、虐待し、死体を損壊したらどうするのか?。そのための法律は大して整備されていません。自衛官にそんな悪い人はいませんと、目に涙をたたえて訴えるのでしょうか?。

 民間人を戦闘行為で死なせた場合、先進国の軍隊は補償を行っていることも知らない日本人が大勢います。兵士が処罰される場合があることも分かっていません。任務中のことだから、法律が守ってくれると自衛官たちは信じ切っています。軍事を知らない裁判官に裁かれたら自衛官がかわいそうだと、有事法制を急げと叫ぶ人たちもいて、その中には自衛隊OBがいたりします。米軍だと将校が部下に間違った命令を出して民間人を殺傷したら、その将校だけが長期刑です。

 デイ弁護士がいうとおり、軍人は警察活動には向きません。訓練の内容も関連する法律もまったく異なります。もともと、ヨーロッパでは軍隊が警察活動をやっていました。国王の命令で動く軍隊が警察も兼ねると、大体、国民を虐げる方向に向かうので、王制のあとは専門組織の警察が設置されたのです。この違いも分からない日本人が多いのに、憲法で自衛隊を認めようという動きだけは盛んです。これ以上は考えるのも恐ろしくなってきたので、この辺で止めます。
posted by スパイク通信員 at 20:19| Comment(0) | 日記
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