2021年07月21日

未だに発表されない強襲揚陸艦の火災原因

 military.com/によれば、サンディエゴ海軍基地(Naval Station San Diego)で強襲揚陸艦ボノム・リシャール(Bonhomme Richard )が火災にあってから1年間が経っています。艦の解体と少なくとも2件の別々で進行中の調査の後ですら、大衆は何が火災を起こしたかについて僅かしか知りません。

 先週、海軍広報官、ケイティ・ダイナー大尉(Lt. Katie Diener)は、2020ねん7月12日の火災を取り巻く事実と環境の調査は完了したものの、結論は評価中だといいました。

 海軍海洋システムコマンド(Naval Sea Systems Command)は、別の調査を行っているかの質問をダイナーに戻すよう指示しました。

 月曜日、調査について尋ねられると国防総省報道官、ジョン・F・キルビー(John F. Kirby)は「海軍はその質問に答えるのに最適の場所です」と言いました。

 火災とつながりがある海軍隊員を尋問した連邦職員の報告を含めて、いくつか謎が未だに火災を取り巻きます。

 火災が消された直後、海軍作戦部長、マイク・ギルデイ提督(Adm. Mike Gilday)は海軍将官と先任下士官に「他の一因となった要素があるらしいが、私はそれを推測したくない」という覚書を書きました。

 調査についてMilitary.comに語った、海軍で元飛行士で法務官のマーク・ネビット(Mark Nevitt)によれば、いくつかの理由がありそうです。ネビットは現在、シラキュース法科大学の教授です。

 通例のプライバシーと国家安全保障上の編集は別として、ネビットは、刑事起訴の保留は調査を遅らせることがあると言いました。

 「訓練、準備、監視の方法に関連する勧告を受けた場合なら、統一軍規法典の違反をした海軍隊員を起訴する場合のような、刑法上の法手続に関連する懸念はありません」と彼は説明しました。

 ネビットは、海軍はすでに大衆の目を離れて「非司法的処罰となり得る」管理上の処分を行ったかも知れないとも指摘しました。

 「あるいはある種の潜在的な管理上の不正行為を理由に、人びとを解雇すること、管理者から排除すること、管理上の分離をすること」はすでに起こっているかもしれません、と彼は言いました。

 「私には正式な軍事裁判があるなら、それは調査の完了と(太平洋艦隊)司令官による承認に引き続いて行われるように思われます」とネビットは言いました。

 海軍犯罪調査部(NCIS)の報道官、ジェフ・ヒューストン(Jeff Houston)は、火災の調査部の調査は進行中のままだといいました。ヒューストンは現時点で起訴はされていないとつけ加えました。

 「捜査過程を尊重して、NCISは進行中の捜査に関連してコメントしたり、詳細を認めたりしません」と彼は声明でいいました。

 より一般的に、ネビットは事件の範囲を考えたら、待つことは理解できると主張しました。

 火災は2020年7月12日午前8時30分頃に、艦の底部の貨物倉「ディープV」で始まりましたが、4日間燃え、しばしば1200度に達しました。

 「お気づきのように、損害は広範囲で、14のデッキの11で、様々な度合いで、炎と水の損害があります」とギルデイは覚え書きに書きました。彼は、艦のフライトデッキの左側のセクションが曲がり、膨らんだとつけ加えました。

 いくつかの海軍司令部にわたるチームとサンディエゴ消防局がこの奮闘に関与し、海軍隊員40人と民間人23人の63人が負傷しました。

 ネビットは、いま調査報告が進行中の評価過程ら2つの結論になり得ると説明しました。1つの可能性は、太平洋艦隊司令官がそれを完全に承認することで、報告に完全に同意することを意味します。ネビットは、これは「非常に稀なこと」だとつけ加えました。もう一つは、司令官、サミュエル・J・パパロ提督(Adm. Samuel J. Paparo)は勧告を添えて承認したり、彼が調査官に「彼が調べる価値があると考える他のことを調べるよう求めます」。

 ネビットは、海軍の過去の類似する事件と調査は役に立つと言いました。

 「おそらく、マイアミ(Miami)の事故は一番近い類似事案です」と彼は言い、マイアミのポーツマス(Portsmouth)海軍造船所での攻撃潜水艦の2012年の火災を引用しました。

 この事件の命令による調査は、火災からほぼ1年後、2013年5月に完了しました。しかし、2014年6月まで公開されませんでした。

 海軍指揮官たちは、火災から4ヶ月後の11月に、ボノム・リシャールは少なくとも25億ドルと5年から6年かかると判断されてから、解体されると発表しました。

 艦の解体は4月15日に始まりました。

ーーーーーーーーーー

事件の原因についての記事かと思ったら、まだ報告が公開される時期ではないという内容でした。なので、コメントはありません。しかし、米軍の調査の進展はこういう感じだということを知るにはよい記事です。
posted by スパイク通信員 at 11:40| Comment(0) | 日記

2021年06月29日

デモ対応でトランプとミレー大将の確執が明らかに

 military.comによれば、人種間の平等に関係する抗議に軍隊がどう対応すべきかについて、昨年夏の元大統領のドナルド・トランプ(Donald Trump)と統合参謀本部議長マーク・ミレー大将(Gen. Mark Milley)の意見の不一致は口汚い口論へと発展したと、新著が報じました。

 まもなく発売の本「Frankly, We Did Win This Election: The Inside Story of How Trump Lost,」の中で、ウォールストリート・ジャーナルの記者、マイケル・ベンダー(Michael Bender)は、特にマーク・エスパー国防長官(Mark Esper)とビル・バー司法長官(Bill Barr)とのシチュエーションルームで

 本の抜粋を入手したメディア「Axios」によると、ベンダーはミレー大将がトランプの断定を、彼は統合参謀本部議長であり、軍を指揮する立場にはなく、大統領の顧問であると、個人的に修正しようとしたと書きました。しかし、トランプはそれを聞こうとしなかったと彼は書きました。

 「俺はおまえが責任者だと言ったんだ!」とトランプは彼に叫んだ、とベンダーは書きました。

 「よろしいですか、私は責任者ではありません」とミレー大将は言い返しました。

 「俺にそんな口をきくな」とトランプは言いました。

 「なんてことだ」とミリー大将はほかの人たちに言いました。「ここには法律家が大勢います。誰か彼に私の法的な責任を教えてくれませんか?」。

 「彼が正しいですよ、大統領」とバー長官はいいました。「大将が正しい」。

 トランプは報道官を通じて、ミリーと口論したことはないと「Axios」を否定し、「ミレー大将が私に怒鳴ったら彼を解雇しただろう」とつけ加えました。トランプはベンダーがあったとされる事件についてコメントを求めたことはないともいいました。ベンダーは「Axios」に「複数の政権高官がこのやり取りを認め」、彼はトランプにこの事件への言い分を尋ねたけども、トランプが答えることはなかったといいました。

 ミレー大将のオフィスはMilitary.comの要請に直ちにコメントせず、「Axios」へはコメントを拒否しました。

 ベンダーは、トランプの言葉はシアトルとポートランドでの人種間の平等に関係する抗議と取り締まりがケーブル局で報じられると徐々に暴力的になったと書いたと、CNNが先週報じました。さらにベンダーは、トランプは政権当局者たちに抗議者と格闘する法執行官のビデオを見せ、彼らにこれをもっと見たいといいました。

 「これがこういう連中を扱うはずのやり方だ」とトランプはトップの法執行機関と軍当局者にいったとベンダーは報じました。「やつらの頭蓋骨を割れ!」。

 ベンダーは、トランプが軍隊に「くそったれの抗議者を殴れ。もっとだ」と望んだとも書きました。

 「やつらを撃て」とトランプが大統領執務室で数回いったとベンダーは書きました。

 CNNによれば、ベンダーはミレー大将とバー長官が押し返し、トランプは「なら、脚を撃て。足首でもいい。だがもっと残酷にだ」といいました。

 ニューヨークタイムズ紙は金曜日に、トランプは何回か、現役兵を抗議を収めるために派遣できるようにする反乱法を使いたいと示唆し、ホワイトハウスの側近は法を発動するために布告を起草しましたが、トランプがその措置をとることはありませんでした。

 ベンダーの本は、ミレー大将とエスパー長官は反乱法の使用に強く反対したと書いたとCNNは報じました。ミレー大将はトランプに州軍は法執行機関を支援するのに十分な力を持ち、反乱法の発動は抗議者に対する責任を地方の権威からホワイトハウスへ動かすとトランプに言ったとされます。

 ベンダーは、ある時点で、ミレー大将はエイブラハム・リンカーン大統領(President Abraham Lincoln)の像を指さしたと書きました。

 「あの人は反乱を経験しました」とミレー大将は言ったとされます。「我々が経験しているものは、大統領。抗議です」。

ーーーーーーーーーー

 思った通りですね。米軍とトランプの間には埋めがたいギャップがありました。建国以来の米軍の伝統を理解しないトランプが軍のトップと対立するのは当然のことでした。今、アメリカの右翼勢力は米軍を批判しているとCNNが報じていました。右翼勢力は米軍を自らの側につくものと考えていたはずですが、変化が起きています。

 米軍は民間人の権威に仕えますが、同時に憲法も守らなければなりません。合衆国憲法が書かれる前、バージニア権利章典にも軍隊の弊害に対する記述があり、それは憲法にも反映されました。以後、米軍は米国内に現役兵を派遣しない。軍隊は民間の上に立たないことを守り続けてきました。トランプは私立陸軍幼年学校を卒業していますが、軍の歴史の授業は聞いていなかったらしく、このことをまったく理解していません。軍隊を自分の私兵として使えると信じています。

 リンカーン大統領の逸話は、彼が米国史上最初の徴兵制を敷いたときにニューヨーク市で徴兵制に抗議する反乱が起き、大統領が戒厳令を布告して米軍を鎮圧のために派遣した史実を示しています。この戒厳令も連邦最高裁が違憲判断を出し、取り消しています。つまりは、トランプに対する痛烈な皮肉になっている訳です。
posted by スパイク通信員 at 10:11| Comment(0) | 日記

2021年06月20日

ミレー統合参謀本部議長が中国の台湾侵攻を否定

 ロイター通信によれば、7月17日に、マーク・ミレー統合参謀本部議長(Joint Chiefs of Staff General Mark Milley)が上院歳出委員会の公聴会で、中国が台湾に侵攻するかについて意見を述べました。記事から議長の発言を取り出して紹介します。

 「台湾は中国の中心的な国益のままだが、今は軍事的にそれを行う意図や動機は小さい」。

 「軍事的にそれ行う理由はなく、彼らはそれを知っている。だから、私は近々、近未来においては可能性はおそらく小さいと考える」。

 「能力の点での私の評価をいうと、中国には、彼らがそうすると望めば、台湾の島全体に向けた軍事作戦を行うための、現実の、本当の能力を開発する方法があると考える」

―――――

 ミレー統合参謀本部議長の発言は軍事的に妥当なものと考えます。

 バイデン政権になって、トランプ政権への反動として、台湾がクローズアップされています。トランプ政権が同盟国に冷たかったことを反映して、バイデン政権は自分たちはそうではないとアピールしようとしています。そこで、中国が台湾に手を出したらただでは置かないと警告しているのです。

 しかし、軍事的には、中国が海兵隊を増強しているとはいえ、海峡を無事に渡って台湾に上陸するのは難しいと見られています。海峡の潮の流れは早く、米軍の潜水艦もいることを考えると、上陸部隊を載せた船が無事に台湾沿岸に到着できるかは疑問です。

さらに、政治的な環境を考えると、国連で説明ができないような行動をあえてやって、信用を永久に失うことはしないだろうといえます。

 しかし、中国は「ワン・チャイナ」を言い続けなければならず、そのために海兵隊などの上陸部隊を保持し続けないと格好がつきません。

 この構図を理解しないと、台湾侵攻は可能性が低いことを理解できないし、まして、尖閣諸島や沖縄なんかに侵攻できないことも理解できません。

 中国の拡張主義は防衛関係者が自衛隊のために利用している場合が多く、ほとんどの主張は信じるに値しません。
posted by スパイク通信員 at 07:05| Comment(0) | 日記